授業レポート

若葉
若葉

起農みらい塾レポート No.01
2022年度 第1期生「開講式」&「第1回授業」を行いました!

日時:2022年7月3日(日)13:00~17:00
会場:イノーベーション・ハブ・ひろしまCamps

今日は待ちに待った「起農みらい塾」第1期生のスタート、記念すべき日です。
開始時刻の午後1時を前に子どもたちと保護者の方が続々と入室。子どもたちは5つのグループに分かれ、指定された席に着きました。用意された自分の名札にニックネームを書き準備完了、これからその名で呼び合い仲間たちと学習していきます。

保護者が見守る中、5ヶ月間ともにする塾生が集い
「起農みらい塾」の開講式がスタート。

2022年度 第1期生「開講式」&「第1回授業」

保護者の方が見守る中、開講式が始まりました。
最初にJAグループ広島を代表してJAバンク広島の中島大輔氏から「起農みらい塾」の目標と学びのポイントの説明、入塾への感謝を伝える挨拶がありました。

2022年度 第1期生「開講式」&「第1回授業」

続いてスタッフの紹介です。「起農みらい塾」ディレクターの大野先生、運営補佐の豊永先生、子どもたちの学びをサポートする大学生たちは、やや緊張の面持ち。

ここで突然、大野先生から保護者の方へ「起農みらい塾」に期待することについて、質問が投げかけられました。「新しい環境に踏み出す勇気を持ってほしい」、「答えがない中でどんなアイデアが出て、自分の意見を言えるのか良い機会になれば…」と話す保護者の方々。お子さまの成長を楽しみにする気持ちにふれ、スタッフ一同、身の引き締まる思いでした。

「起農みらい塾」は地元メディア中国放送70周年事業「RCCスクール」と連携しているプロジェクトです。第1回目の今日、RCCアナウンサーの唐澤恋花さんもいっしょに学ぶということで、子どもたちはテレビで見た人を間近にして目を輝かせていました。

2022年度 第1期生「開講式」&「第1回授業」

ゲーム形式の楽しい自己紹介と全員納得するまで考えたグループづくり。

2022年度 第1期生「開講式」&「第1回授業」
2022年度 第1期生「開講式」&「第1回授業」

最初はグループ内でゲーム形式の自己紹介をすることになりました。手順は各自、自分を紹介する本当のことを3つ、ウソを1つ、合計4つ書き出します。次にそれを一人ずつ紹介していき、みんなでウソの自己紹介を見破ります。突拍子もないウソを考えつく子ども、正直すぎてウソを書けない子ども、それは個性豊かです。笑い声の絶えない楽しい雰囲気に包まれ、お互いすぐに親しくなれたようです。

2022年度 第1期生「開講式」&「第1回授業」
2022年度 第1期生「開講式」&「第1回授業」

グループ内での自己紹介を済ませたあと、大野先生から意外な言葉が飛び出しました。「今のグループのメンバーでスタートする?チェンジする?」。子どもたちは、せっかく仲良くなれたのに少し戸惑った様子でしたが、みんなで考えることになりました。これから5ヶ月間学んでいくチームづくり。何かを始めるときは誰と組むのかが大切で、ビジネスも同様です。時間をかけてみんなが納得できる形になり、新しいグループでの再出発になりました。

グループも決まり、大野先生から発言に関するルールの発表もありました。「話している人の目を見ること。他の人の話が終わったら、発言すること」、「自分の意見と他の人の意見が違っても全部否定せず、受け止めること」、「このルールを守りながら、みんなで意見を交わしてより良いものにしよう」とディスカッションの基本であり、とても重要な方向性を示しました。

「世の中のお金の流れ」や「モノ・サービスに対する価値観」など、
あらためてお金の勉強。

2022年度 第1期生「開講式」&「第1回授業」

JAバンク広島から鈴木先生の授業、「お金のキホン ~楽しく学ぼう お金の勉強!~」が始まりました。お金の3つの機能、「モノを交換する」、「モノやサービスの価値を計る」、「モノの価値を貯める」を学び、世の中のお金の流れについて理解したところで最初の個人ワークです。
お題は『1週間、家のトイレ掃除をするなら、いくらお金をもらえるならやりたいか?』。子どもたちは金額とその理由を考えました。人が使ったトイレは汚いし、大変だからという理由で500円と答えた子ども。お菓子の価値と比較して1,200円と設定した子ども。いつもお母さんがやっているので自分だけお金をもらうのはおかしいからと無料でいいという子どもなど、トイレ掃除に対する価値観は様々でした。

個人ワークで人によって違う考え方や価値観を知り、仲間を理解。

2022年度 第1期生「開講式」&「第1回授業」

もう1つの個人ワークでは『レストランのお子様カレー1,000円(おもちゃ付)は、家のカレー(食材費200円)に比べて高いと思う?安いと思う?』でした。 おもちゃはいらないからという理由でレストランは高く感じるという子どもや、レストランの味次第で価値が変わるという子どももいました。
RCCアナウンサーの唐澤さんは、「レストランのカレーは高い。家ではおかわり自由。具がゴロゴロ入っているのが好きなので、ご飯を少なめにしたり、自分好みにアレンジができる」と、さすがのこだわりを見せていました。
2つの個人ワークを通して、仲間の考え方や価値観の違いを知ることができ、子ども同士の理解も深まっているようでした。

続いてモノやサービスの値段の決め方について、価格には必要経費と利益が含まれていることを学びました。また、農業を始めるときにかかる費用をトマト農家の事例で紹介。ローンを組むことの必要性や売り上げと利益の目安などを知り、お金を預かる、貸すといったJAバンクの役割を考えながら、農業ビジネスの仕組みを学習しました。

グループワークで商売のシミュレーション。
子どもたちのアイデアが盛り沢山。

2022年度 第1期生「開講式」&「第1回授業」

お金の勉強のラストは『夏祭りでアイスクリーム屋を出店した場合、どのアイスをいくらで売るのが一番儲かるか』を考えるグループワークです。3種類のアイスの中から選び、アイスを作る必要経費を踏まえ、想定される来場者数や競合する他店の商品の種類と金額から道筋を立てていきます。しっかり利益を出すように価格設定をしたり、お客さん目線で付加価値をつけたり、売り方に工夫を凝らしたりと、グループごとに様々な要素で商売のアイデアを盛り込んだシミュレーションができていました。

2022年度 第1期生「開講式」&「第1回授業」

鈴木氏は「小学生の段階からモノやサービスにどのような価値があり、どのような形で世の中に役立っているのかを考え、視野を広げてほしい。みんなの考える力や将来やりたいことを発見することにもつながります」と締めくくりました。

農業の課題や問題点について考え、自分たちに何ができるか。
子どもたちの挑戦に期待。

2022年度 第1期生「開講式」&「第1回授業」

そして、最後は大野氏にバトンタッチ。これから活動するグループのチーム名と目標を決めました。「チームで未来の農業を変えていこう!」、「がんばるぞ!このチームでやりとげる!」など、子どもたちの意気込みは熱く、次回生産現場での現地訪問授業に期待が高まりました。

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