授業レポート

若葉
若葉

起農みらい塾レポート No.06
販売実習の「お店の名前」と「商品の販売価格」を決めました!

日時:2024年9月14日(土)10:30~15:30
会場:イノーベーション・ハブ・ひろしまCamps

販売実習の商品の仕入れに関わっている農園での授業のふりかえり。

今日は、前々回の授業でイニアビ農園で学んだふりかえりから始まりました。スライドに映し出されたのは授業の様子の写真で、塾生はそれを見ながら思い出しました。
フードメモリーの話、土の発酵を観察したり、雑草のさまざな役割について教わったこと。畑の雑草は邪魔ものではなく仲間、野菜の成長をサポートする存在でした。
お昼ごはんに食べた鹿肉を使った美味しいジビエカレー、先生宅の愛犬と遊んだのも楽しい思い出です。海外の農業の話で、作物や労働力、人の権利を奪う“土地収奪”という問題が起こっていることを知りました。人も土地も傷つけたくない思いが、イニアビ農園の自然栽培の原点でした。近所の農家さんが特別に先生として参加、作物や加工品のこだわりについての話もとてもいい勉強になりました。

来月、起農みらい塾の学びの実践の場となる販売実習があります。イニアビ農園で出会った先生方の協力で、商品を仕入れることができます。

塾生みんなで考えたお店の名前は『みらいキッズ レインボーマート』。

販売実習の拠点になるお店の名前を考える時間になりました。出店するのは広島を代表するグルメイベント、『ひろしまフードフェスティバル』です。たくさんあるお店の中で、お客さんに買ってもらうためにはネーミングも大切なポイントの一つです。

グループで考える前に、大野先生からアドバイスがありました。
「去年の塾生の販売商品は2種類でしたが、今年は10種類以上です。売っているものがたくさんあることがイメージできる名前だといいよね」

塾生はアイデアを出し、話し合いながら名前を考えていきました。
ネーミング案は全部で7つ、その理由と思いを込めたプレゼンが始まりました。

楽しさを表現した「わくわくキッズマルシェ」、お客さんの笑顔を連想させる「スマイルキッズマルシェ」、農園とつながっている意味の「みらいキッズ農園」、未来をつなぐ子どもたちの学びを結集した「みらいキッズアカデミー」、自然に優しい3Rを伝える「3Rキッズ店」、未来をイメージした「フューチャー」や「レインボーマート」。

投票の結果、「みらいキッズ農園」に決まりましたが、“農園”という言葉が直感的にお店をイメージしにくいという声やもう少し時間をかけて話し合いたいと意見が出ました。

大野先生は塾生の自主性に任せて、投票で決める方法を取り入れていましたが、塾生の声を受けて提案しました。
「投票で決めると、勝ち負けがでてしまうよね。起農みらい塾のお店は、みんなの一つの会社です。話し合って決めるのはどうかな?」

あらためて確認すると、ネーミング案の中で意味が共通しているワードがあり、整理すると“みらいキッズ”が多いことに気づきました。“レインボー”は未来のイメージと商品がたくさんあることを意味する、こだわって考えた譲れない言葉でした。話し合いの結果、2つの案を組み合わせる方法になり、塾生全員が納得した上で決定しました。その名は『みらいキッズ レインボーマート』、夢のある素敵なお店の名前になりました。

利益を出すため、商品を売り切るために、いっぱい悩んだ売値のこと。

次は、販売する商品の値段を決めます。現段階で扱う商品は12種類、グループごとに3種類ずつ担当し、仕入れ値を考慮しながら売値をいくらに設定するのか考えました。

大野先生は、お釣りの計算や手間を考えて100円単位にすることと一番大事な注意点を強く伝えました。
「高すぎると買ってもらえない。安すぎると儲けが少なくなるよね。バランスを考えてください」
塾生は、たくさんの利益と完売を両立できそうな値段を悩みながら決めていきました。

すべての商品の販売価格が決まり、予定している販売数を売り切ると総売上げは31万7,000円、利益は10万円以上になる計算です。備品などの経費もあるので、10万円すべてが儲けにはなりません。

「もしかすると、売れ残れば赤字になるかもしれない。それがビジネスです」
それでも大野先生は、一人あたりの収入が昨年より多くなる可能性があることを話しました。

『ひろしまフードフェスティバル』は10月26日(土)・27日(日)の2日間。競合するお店がたくさんありますが、塾生は頑張って販売することを誓いました。

販売に必要なツールのアイデアに、重ね合わせていく完成イメージ。

最後は販売するために必要なツールのアイデア出しです。昨年の販売活動の様子を収めた写真を参考にしました。看板、値札、POP、メニュー表、ポスターやチラシ、商品ラベルやスタンプ、マスコットキャラクターのアイデアやたくさん買ってもらうための仕掛けを考えた塾生もいました。ツールを書き出すだけでなく、イメージスケッチを添えている塾生もいて、すでに完成イメージが出来上がっているようです。

塾生は、今日の授業のふりかえりで感想を発表しました。
「いいお店の名前が決まってよかった!」
「値段を考えるのが難しかったけど、楽しかった!」
「赤字にならないように、工夫することが大事だと思った!」
「ツールの絵をいっぱい描いた!作るのが楽しみ!」

次回は販売促進のためのツールを絞り込み、グループで分担して制作します。販売実習の準備で大忙しの一日になりそうです。

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