日時:2024年10月5日(土)10:30~16:00
会場:イノーベーション・ハブ・ひろしまCamps
今回の授業は販売実習で使うツール作りがメインです。キャラクター、ロゴマーク、メニュー表、スタンプ、買い物袋、看板、値札、シール、アレルギー表示、メガホン、名札、ポスター、チラシなど今日1日で作るモノがたくさんあります。グループで担当するツールを決め、必要な画材を選んで取り掛かりました。
それぞれ慎重に下書きからスタート。イラストを描いたり、文字に色を塗ったり、飾りつけのシールを貼ったり、細かな作業を工夫しながら黙々と続けていました。時間を持て余してる塾生はいません。自分のツールが完成すると、他の塾生の作業を手伝っていました。
作業が進むなか、大野先生から提案がありました。
「すごく大きな看板を作ってみない?当日は広い会場でたくさんのお店が並びます。遠くからでも何を売っているのか、わかるようにしたいよね」
ダンボールに紙を貼り合わせ、手分けをして文字を書き込み、みんなで協力して作りました。
PR動画の撮影ではセリフを考えたり、ポーズに工夫を凝らしたり、塾生の個性あふれる内容に仕上がりました。こちらは起農みらい塾公式インスタグラムで、イベント当日までの日数を告知するカウントダウン形式で動画をアップする予定です。
完成したツールを発表する時間では、見ているだけで楽しいアイデアいっぱいのツールがたくさん登場。塾生がかわいく目立つように販売できるようにと、トマト型の帽子と王冠を作った大学生スタッフの素晴らしいサポートもありました。出来映えにみんな大満足!手作りの味わいが発揮されたツールの数々、販売実習で活かされるのが楽しみです。
リヤカーでおにぎりを販売する、起業家の「that’s rice」代表 東 果穂さんを講師に迎え、食のビジネスの講義を受けました。人と接する仕事が好きで前職はスマホ販売に携わっていたものの、1人で仕事をする方が向いてることと自ら何かを発信し評価されたい気持ちが強くなり、一念発起し独立。屋台での移動販売に興味をもち、手軽に食べられるおにぎりの販売に決めたことなど、事業を始めた経緯を聞きました。
「広島で誰もやっていなかったので、絶対売れると信じていました!」
3月23日、自信満々でプレオープンしたリヤカーでのおにぎり販売。
「通行人に見られることが、想像より恥ずかしくて…。おにぎりは売れ残り、リヤカーも壊れて引きずりながらさみしく帰りました」
リヤカーの修理後、3月30日に本格的にオープン、場所は広島市内の大きな公園で予定の30個を完売したそうです。それからお客さんとの縁で繁華街に場所を移したことで売れ行きがさらにアップ、テレビや新聞の取材などメディアに取り上げられたことも追い風になったようです。
塾生みんなで、東先生ご自慢のリヤカーを見学しました。改造して頑丈になったのはもちろん、見た目にこだわったかわいさも見どころでした。重さは100kg以上もあり、最初はバランスをとるのが難しかったとのことです。
塾生からの質問コーナーの時間になりました。
塾生「どのくらい売れていますか?」
先生「よく売れる日は80個くらいです。100個めざしたいですね!」
塾生「おむすびは何種類あるんですか?」
先生「白米と雑穀米があって合計14種類。もっとメニューを増やしたいです」
美味しさに妥協をせず試作を何度も繰り返す商品開発、特に27種類もの穀物をブレンドした雑穀米のこだわり、味への自信をうかがわせるお話でした。
お米の銘柄や仕入れ先、料金設定では原価率についてもふれ、原材料だけでなく、パッケージやシールなどにも費用がかかっていることを塾生にわかりやすく伝えていました。
塾生「仕事を頑張っている理由は?」
先生「売れなくて辞めたいと泣いたこともあったけど…。待っているお客さまがいるから続けられています」
先生が販売で心掛けているポイントは、3週間後に販売実習を控える塾生へのアドバイスになったようです。
「一番は笑顔での接客です。自分が元気じゃないと、お客さんは立ち寄ってくれません。それと、押し売り感は出さないように気をつけています」
最後に先生の今後の目標を聞くことができました。
「小さなお店を構えて、お客さまに温かいスープを提供したいです」
人との出会いを大切にされ、お客さんを喜ばせたいという思いで頑張っている東先生、そのやさしい笑顔が印象的でした。