授業レポート

若葉
若葉

起農みらい塾レポート No.06
ひろしまフードフェスティバルで「販売実習」を行いました!

日時:2025年10月25日(土)・26日(日)10:00~17:00
会場:「ひろしまフードフェスティバル2025」/広島城〈北堀広場1〉

完売めざして実習スタート!
自分たちが開発した商品だから、自信をもっておすすめ!

これまでの学びの集大成となる販売実習は、昨年に引き続き『ひろしまフードフェスティバル』が舞台。出展場所は、広島城の北堀周辺に位置するJAグループ広島の「地産地消村」の一角です。新鮮野菜を中心としたJAの産直市をはじめ、生産者の農畜産物の販売ブース、高等学校の加工品販売のお店も並びます。2日間の会期に合わせ、塾生21名のうち初日は7名、翌日は14名が参加します。

■『ひろしまフードフェスティバル』1日目

塾生は、販売・会計・呼び込みの3つの班に分かれて、ローテーションですべてのパートを担当します。開店前に作業内容についてレクチャーを受けて、シミュレーションする塾生の表情はみんな真剣そのもの。

「完売目指して頑張ろう!」
午前10時、元気な掛け声とともにお店がオープン。
販売する商品は、塾生のアイデアをもとに開発したりんごジャム2種類「さつまいもと蜜のしずく」と「あまずっぱ ! ゆずりんご」、ドライフルーツ6種類(いちじく・みかん・巨峰・りんご・シャインマスカット・あんず)、ドリンクはいちごジャムサイダー「シュワいちご」です。塾生はジャムとドリンクの商品名の考案や売値の設定にも関わっています。商品化のサポートや製造など平田観光農園のご協力もあり、この日を迎えることができました。

※当初予定していたリンゴの皮入りのジャムですが、加工上の都合により、さつまいもに原材料を変更し、「さつまいもと蜜のしずく」として販売いたしました。急な商品変更になり、お詫び申し上げます。

「いらっしゃいませ!」
「わたしたちが考えたオリジナルのジャムです!」
子どもたちの声や姿に反応して、立ち止まるお客さまもちらほら。
初めは緊張した表情だった塾生も徐々に慣れてきたようです。
両手に商品の見本を持ち、大きな看板を首から下げた子ども宣伝隊の頑張りに、自然とお客さまも笑顔に。

厳選した言葉を磨き上げ、商品の魅力を表現する名前が決定!

ご来店いただいたお客さまの声です。
「小学生がやっているお店は珍しいですね。看板もチラシも手作りでとても目立っていました」
「丁寧に商品の説明をしてもらいました。少しですけど買わせていただきました」
「うちの子も同じくらいの学年なので、来年もやるのでしたら参加させたいです」

お店が賑わいはじめた頃、広島市の松井市長が訪れて、塾生を激励。突然の来店に驚きを隠せない様子でしたが、市長の親しみのある声かけと笑顔に癒されたひとときでした。

昨年、起農みらい塾で食ビジネスの講師としてご協力いただいた起業家の「that’s rice」代表 東 果穂さんも来店。広島出身姉妹の音楽ユニット「Mebius」のお二人もJAグループ広島の「地産地消村」ステージで歌を披露したあとに足を運んでいただきました。

この日は、時折雨が降るあいにくの天気で、少し肌寒いせいかドリンクの売れ行きは控えめでしたが、予定していたジャムの目標数を完売して、無事に1日目が終了しました。

販売実習を終えた塾生の声です。
「今日は人数が少なくて大変だったけど、仲間を手伝って最後までやり切ったのでよかった」
「商品の説明を頑張った。試作したときのことを話すと、子どもがやったことに驚いていた。お客さまからの質問にも全部答えられた」
「ドリンクがあんまり売れていなかったので、他とは違う特徴を話して、トッピングメニューの魅力もいっぱいしゃべった」
「楽しみにしていた販売実習で、お客さまに接して商品を売ることができて満足」

お客さまとのふれあいの中でビジネスの厳しさと喜びを実感。
みんなで頑張ったかけがえのない経験。

■『ひろしまフードフェスティバル』2日目

本日の販売実習を担当する14名が集合、昨日に比べると大所帯です。
最初にJAグループ広島の「地産地消村」ステージで、来場者に向けて商品をPRしました。塾生の元気な呼びかけに来場者の反応も上々。お客さまの出足もよく、店内は慌ただしさが増していきました

お店の前に立つ宣伝隊がすすめる試食の効果もあって売れ行きは好調。お客さまとのふれあいを楽しむ余裕も出てきたようです。

ご来店いただいたお客さまの声です。
「ジャムを試食させてもらいました。両方美味しかったです。小学生が考えたアイデアがすばらしいですね」
「みんなかわいいですね。テキパキと仕事をこなしてすごいなと思いました。子どもたちから元気をもらいました」
「全部おすすめですって言われました(笑)たくさん買いましたよ」
「ドリンクを注文しました。お店の奥で頑張って作っているのが見えて、応援したくなりました」

空き時間を利用し、会場内のさいねい龍二さんのブース「さいねいレストラン」に訪問しました。タレント活動と農業を行うさいねいさんは、過去に起農みらい塾の講師としてお世話になりました。接客で忙しいなか、店舗や商品のコンセプトの説明、農園ビジネスについての貴重なお話を聞かせていただきました。

販売実習の合間に、塾生の声を聞いてみました。
「呼び込みが大変だったけど、興味をもったお客さまが立ち止まってくれて、やる気がでました」
「お客さまがお店に入りやすいように、笑顔で迎えるように頑張った」
「商品説明のときに、お客さまにとって魅力的な部分をたくさん伝えるようにした」
「会計で列を作っているとき、お客さまが嫌な気持ちにならないように、手際よく計算するように気をつけたけど、ちょっと焦ってしまった」

販売実習も終盤、もうひと踏ん張りです。
声優として活躍するMachicoさんが来店されました。ステージで“紙芝居ライブ”を終えてお疲れにも関わらず、笑顔で塾生を気遣う言葉をかけてくださいました。

2日間でジャムは完売。ドリンクは売れ残りましたが、塾生全員で助け合って頑張ったことは、かけがえのない経験です。『ひろしまフードフェスティバル』の来場者数は2日間で22万人〈主催者発表:25日(土)/9万人・26日(日)/13万人〉。多くのお客さまとふれあった販売実習は、ビジネス視点で考え行動する、塾生にとって学びの多い充実した時間になりました。

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