日時:2022年10月2日(日)10:30~17:00
会場:イノーベーション・ハブ・ひろしまCamps
2週間後に販売活動の授業を控え、準備作業もいよいよ大詰め。ライスバーガー100個をスムーズに売るためのアイデアを形にしていきます。今回は、子どもたちの創作活動がメインです。
大野先生は「とれたて元気市での販売が間近に迫ってきました。当日必要になるものを作っていきましょう!」と子どもたちに声をかけました。
販売活動は大きく分けて「調理」、「販売」、「接客」の3つの作業です。容器にライスバーガーを入れ、ポテトとブロッコリーを盛り付ける調理パートは、決められた工程で100個同じものを作らなければなりません。代金とお釣りの正確な受け渡しが重要な販売パート、お客さんの呼び込みや丁寧な対応が求められる接客パートなど、いずれも子どもたちにとって大変な仕事です。
「3時間の販売で、この3つ全部をやりたい?それとも、1つの作業に集中して極めたい?」。大野先生の問いに子どもたちは悩んでいるようでした。「一通りやってみると仕事の流れが理解できると思うので、全部がんばってやってみようか」と助言を受け、ローテーションを組んで3つの仕事をやることになりました。慣れない作業で失敗する可能性もあります。でも、そのときはみんなでカバーする、「起農みらい塾」の仲間の結束力を見せるいい機会です。
「仕事を達成するための様々な作業、これをタスクと言います。覚えておいてね!」と大野先生から教わり、販売当日に向けて準備すること、やるべきことをみんなで書き出しました。タスクを付箋1枚につき1つ書き込み、裏にいつまでに誰がやるのかを記入します。あっという間に机の上がいっぱいになりました。付箋をホワイトボードに貼り付けて、ここで午前の授業は終了です。
午後からは、ホワイトボードに貼った付箋をみんなで確認しました。他のグループの内容をチェックすると、共通のタスクが多いことに気づきました。同じ作業を個々でやっていくと時間のロスです。被っている作業を整理するため、「宣伝」、「備品」、「接客」などカテゴリーに分けた模造紙に、当てはまるタスクを貼り直していきました。すると、作業のボリュームがわかりやすくなりました。
「たくさんあるよね。誰が何をやるのか、役割分担が大切だよ」と大野先生は伝え、子どもたちに自分がやりたいタスクがあるテーブルへの移動を促しました。
看板やPOP、値札、メニュー、店内放送用の原稿作りなどの実作業が始まりました。さっそく用意された画材を使って制作にとりかかる子どもたち、足りないものを近くのお店に買い出しに行くグループ。
文章を考える、イラストを描く、色を塗る、台紙を切る、マスキングテープを貼る、生地を縫う、みんな真剣に取り組んでいます。退屈そうにしている子どもは誰一人いません。わからないことはその都度、先生からのアドバイスを受けています。自分の作業が終わり、別のグループを手伝う子どももいました。一人ひとりの自由な発想と工夫、創造力を発揮する作業は3時間余り続きました。
グループで作ったものを発表する時間です。最初のグループは、自分たちで考えたライスバーガーのキャラクターをフェルトやビーズを使って手作りした作品です。「商品はどんな形なのか、どんなものが入っているのか伝えたかった」とポテトやブロッコリー、ジュースも作っていました。
表示物では、遠くから見えるように値札を大小2種類用意したり、アレルギーがあるお客さんのために、POPに注意書きを添えていたりと細かな気配りを感じました。次に大きく目立つ看板が登場。買ってもらいやすくするために「本日限定」や「数量限定」の言葉を書き込み、外国人の方にもわかるように英語の説明も入っています。女子グループが作ったミニ看板はカラフルでイラストいっぱい。かわいいイメージでまとめられていました。100個すべての完売をめざし、目標まで残り何個か一目でわかるボードを作ったグループもいました。
販売する商品や「起農みらい塾」のことを紹介する店内アナウンスの原稿を考えたグループは、その場で声に出して読んで発表しました。大野先生をはじめ、子どもたちからも大好評です。
その他にも、商品のパックに「牛」の文字をスタンプするため、消しゴム判子を作ったりしていました。
ライスバーガーを買ってくれたお客さんにプレゼントする、ショップカードもオリジナルです。「起農みらい塾」と「JAグループ広島」の文字を入れ、あとは思い思いのデザインです。個性的なお店の名刺が出来上がりました。
次回、10月16日(日)は本番です。11:00~14:00までの3時間、とれたて元気市のイベントブースにて、子どもたちはライスバーガー100個の売り上げを目標にがんばります。